ハーメルン (2013)

廃校となった学校で一人静かに暮らす元校長と、過疎が進むその村の人々の記憶を幻想的に描き出すヒューマンドラマ。

監督:坪川拓史
出演:西島秀俊、倍賞千恵子、坂本長利、守田比呂也、水橋研二、風見章子ほか

ハーメルン (2013)のストーリー

ある村の廃校となった小学校に元校長(坂本長利)が暮らしている。もう使われることのない校舎を修繕しながら、彼は消えゆく我が舎をいとおしむように静かに日々を送っていたが、その校舎は解体されることが決まっていた。そんなある日、かつてこの小学校で学び、現在は博物館職員の野田(西島秀俊)が、校舎に保管されていた遺跡出土品の整理のためにやって来る。だが野田には、誰にも言えない秘密があった。野田が小学生だった頃、担任の綾子先生の大切な“カラクリ時計”を盗み、閉校式の日に生徒たちがそれぞれの宝物を入れて校庭に埋めたタイムカプセルの中にこっそりそのカラクリ時計を入れておいたのだ。校長先生が、村にやって来た野田にタイムカプセルを埋めた場所を尋ねたことをきっかけに、二人はその日からタイムカプセルを探し始める。しかし野田の同級生たちはタイムカプセルを埋めた事すら忘れており、一向に作業は進まない。そんな中、村の老人施設で寝たきりの状態になっていた綾子先生(風見章子)が、隣町の大きな病院に移ることになった。娘のリツコ(倍賞千恵子)に付き添われて病院に移る道すがら、綾子先生は学校に立ち寄り、校庭を見渡しながら「あの子たち、どこへ行ったんでしょうねぇ」と呟くのだった……。

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