冷血の罠 (1998)

渋谷区桜ヶ丘を舞台に、ひとりの女性の自殺の原因を巡って、因縁ある2人の男が対峙するサイコ・ミステリー。監督は、瀬々敬久。藤原智美による原作『恋する犯罪』を、井土紀州と瀬々が共同脚色。撮影を林淳一郎が担当している。

出演:哀川翔、西島秀俊、黒沢あすか、下元史朗

冷血の罠 (1998)のあらすじ

渋谷区桜ヶ丘で探偵を営む藤原(哀川翔)の依頼人・須田久子が、何者かによって殺害された。更に、少女がビルの屋上で惨殺されるという事件が発生する。そんなある日、数年前に自殺した妹の元夫・花園(西島秀俊)と再会した藤原は、妹の自殺の原因が花園の浮気だけでなく、何者かに暴行されたことにあったと聞かされて愕然となる。そして、未だに捕まっていない犯人を個人的に捜しているという花園から、調査の続きを依頼されるのであった。

桜ヶ丘で起こったあらゆる事件を調べることで犯人に近づこうと考えた花園が、5年がかりで作成した綿密なメモと事件発生現場を記した詳細な犯罪地図を渡された藤原は、事件の起った場所を検証して歩く。だが、犯人の手がかりは一向に掴めない。そんな時、調査の依頼後失踪していた花園から1本のビデオが届く。そこには犯人を捜して夜の町を徘徊するうち、いつしか人を襲い逃げる快感に酔いしれる犯人の気持ちに同化するようになった花園の独白と共に、殺された須田久子の姿が映っていた…。

その後、犯人と思しき容疑者の情報が花園から藤原に送られてくるようになり、藤原は遂に犯人を追いつめるが、犯人は藤原の目の前で首を縊ってしまう。漸く妹を死に追いやった男に復讐を遂げた藤原。しかし、そんな彼に花園は犯罪地図に事件の予告をするようになっていく。そして、予告通りに殺人を繰り返し、締めくくりに不倫相手である由子(黒沢あすか)を桜ヶ丘で殺して地図を完成しようとする。だが、由子は自宅の二階から飛び降りて自殺。計画を狂わされた花園は、藤原を殺すべく桜ヶ丘へ向かうが、花園の狂気の暴走を止めようと待ちかまえていた藤原によって、のされてしまうのであった。

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